お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2016.06.21
皆さんはフランスの画家ジャン・フランソワ・ミレー(1814~75)の
「晩鐘」*又はアンジェラスの鐘という絵をご存知かと思います。
私の好きな絵で 教会の牧師室にも飾っています。
*勿論本物はルーブル美術館にありますが・・・。
この絵画は今から157年前にミレーが45歳の時に描いたものです。
当時ミレーは生まれ育った北フランスの農村・農民の姿を多く描きました。
しかし当時は”田舎の絵”と評価され全く売れなかったそうです。
そのためミレーは極貧の生活を余儀なくされました。
この作品はミレーの死後30年たっておよそ300倍の値がついたそうです。
この時代のフランスはルイ11世の統治時代で
一日3回 定まった時間に教会の鐘を鳴らしました。
神への感謝を忘れないようにということでしょうか。
実はミレーの祖母は熱心なクリスチャンで
幼い時からミレーを膝の上に乗せ聖書を読みお祈りをしてあげていたそうです。
又伯父にあたる方が教会の牧師さんで多くの影響を受けました。
華やかなパリの都ではなく
ミレーは被造物の美しい田舎の絵を多く遺しました。
それゆえミレーの生涯は貧しさの連続でしたが
晩年パリで開催された万国博覧会(1867)で
作品が人々の目に留まり認められ 一等賞を受賞しました。
「晩鐘」は理想の夫婦像が描かれていると言われます。
畑の上で祈る農民夫婦は決して豊かな身なりはしていませんが
心が一つであり
同じ神への信仰で結ばれているのです。
私は不完全な夫ですが 結婚して以来36年毎日
すべての健康が守られ祝福された人生を送れるようにと妻のために祈っています。
ですから結婚されている皆さまに心からお勧めいたします。
「どうぞあなたの伴侶の祝福のために神にお祈りしてあげてください」と。
「互いのために祈り合いなさい」(聖書)。