お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2016.12.05
今から75年前の12月8日の日曜日の早朝
何が起こったかご存知でしょうか。
そうです。ハワイのパールハーバーで我が国の奇襲攻撃で
第二次世界大戦が始まった日です。
その戦闘員の中に淵田美津雄という方がいました。
まさしく「トラ トラ トラ」(我 奇襲に成功せり)と電信した人です。
戦後生き残った淵田氏は帰国後
日本人捕虜の帰還者の面接官になりました。
そして多くのフィリピンから帰還した人の体験談に大変感動しました。
「フィリピンの収容所に一人の米国女性看護士がいました。
我々日本人にどうしてここまでに親切にしてくれるのかと皆 思いました。
よくよく話を聞いてみると その方の両親は
フィリピンで宣教師をされていました。
しかし日本軍に追い詰められて処刑されることになりました。
お二人は処刑前に”どうか30分の猶予をください。”と言って
聖書を読み天に向かって祈りました。
そして処刑が行われたのですが
何とその看護士の方はその宣教師夫婦の娘さんだったのです」
淵田氏はその後自ら聖書を手にし読み始めました。
そして新約聖書のルカ23章34節の言葉に胸打たれました。
「父よ(神)彼らをお赦しください。彼らは
何をしているのか自分でわからないのです」
十字架の信じられない苦しみの中での赦し祈りの言葉でした。
淵田氏は涙とともに今までの自らの罪を悔い改め
神の赦しを受け新しい人生を始めたのです。
この話はこれで終わりませんでした。
ヤコブ デューザーという方がいました。
この方はB29戦闘機で日本中に爆弾を投下した人でした。
ある時彼自身も捕虜となってしまいました(中国)。
獄中で差し入れられた聖書を読み彼自身も悔い改め
新しい人生を戦後解放され歩みだしました。
そして戦後宣教師となり日本へ謝罪の意味も含めやって来られたのです。
1948年淵田氏とデューザー氏は出会い
いっしょに全国そして米国各地に出かけ
謝罪と和解のメッセージを伝えたのです。
回数は千回以上だったそうです。
「神よ御恵みによって 私に情けをかけ あなたの豊かなあわれみによって
私のそむきの罪をぬぐい去ってください」
(詩篇51:1)
赦せない人がいらっしゃいますか。
クリスマス それは神様の愛と赦しを知る時です。