お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2017.02.13
今から45年前の春に私は初めて北海道に来ました。
最初の夏休みに別海へ行き
牧場で一か月働きその後道内を一周しました。
2年目の夏は先輩の紹介で瀬棚に行きました。
まだ国鉄があった時代で長万部から
汽車で瀬棚に行ったことを懐かしく思い出します。
その夏はこれから瀬棚の地でチーズ作りをする方の家で
一か月かけてひたすら朝から晩まで井戸掘りをしました。
今は「近藤チーズ」として地域のブランドになっています。
その他にも山地を切り開き
開拓の手伝いをさせていただきました。
山も海もあるそんな瀬棚が私は大好きです。
子供たちが小さかった時は
よくキャンプに連れて行ったものです。
瀬棚といえば忘れてはならない人物がいます。
荻野吟子さん 皆さんはご存知でしょうか。
我が国最初の女性医師になった方です。
1851年(嘉永4年)埼玉の裕福な農家に生まれ
17歳の時に周りの勧めで結婚します。
しかし夫から性病をうつされ
体調が回復しないまま
一方的に離縁させられ家に戻されます。
入院して治療をするのですが
当時男性医師による婦人科の診察は
若い吟子にとって耐え難い屈辱となりました。
これらの苦しみを通して
自ら医者になることを決意し
1885年34歳の時で医術開業試験に合格し
東京で産婦人科を開業しました。
在学中も多くの差別と偏見に会ったようです。
35歳の時にクリスチャンとなり
その後結婚し理想郷を作ろうと渡った夫を追って
1896年45歳の時に今金にやって来ました。
*今金インマヌエル村
今から120年前の北海道です
東京からやって来た二人にとっては
豪雪 寒さ 熊など様々な戦いがありました。
その後瀬棚で吟子は開業します。
1905年夫が病死 8年後に東京に吟子は戻り
1913年天に召されました。
現在もせたな町に記念館があります。
一つの信念を貫く女性の生き方魂が揺れ動されます。
「人がその友のためにいのちを捨てるという
これよりも大きな愛は誰も持っていません。」(ヨハネ15:14)
吟子の最愛の聖書のことばです。