お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2017.05.22
大通公園で「ライラックまつり」が開催されました。
公園を歩くとき そのかぐわしい香りに心癒される方も多いのではないでしょうか。
話は変わりますが私は車で道内あちこちとドライブすることが大好きです。
南区に住む私たちにとって函館方面に行くときは中山峠を越えて行きます。
私は思うのです。はるか昔
この峠を越える道路を作った人々は果たしてどれほどのご苦労をされたかと。
そこには多くの年月と犠牲があったことでしょう。
しかし現代に生きる私たちはそのことを忘れ 当たり前のように車を走らせます。
さて一体ライラックの花がこれほどまでに札幌中に咲き乱れ
市の花となり 多くの人々に香りを通して癒しをもたらしているか
詳しいことは昨年の5月24日のブログで記しましたので参考にしてください。
北星女子中・高の創始者サラ・C・スミス先生は
病死した兄の意志を継いで 宣教師となり我が国にやってこられました。
本州で当初働いておられましたが体調を崩され
本国の帰国命令を拒否され米国の故郷に気候の似ていた北海道にやって来られました。
多くの子供たちを愛し受け入れ教育しました。
1890年米国の自宅の庭から持ち帰り
北星女子中・高の庭に植樹したのが札幌のライラックの始まりでした。
何と悲しいことに戦時中は「敵国の木」という理由で
ほとんどのライラックは切り倒されてしまいましたが
戦後ライラックの木を愛する人々によって復活したのです。
ライラックののかぐわしい香りに触れたならば
どうぞ皆さん かつてこの札幌という異国の地で
懸命に生きた一人の女性がいたことを少しでも
思い起こしていただければ幸いです。