PASTOR BLOG 牧師からのメッセージ

お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ

2018.03.19

悲しいが絶望ではない

今月の上旬に私の本当に親しかった牧師先生が天に召されました。

71歳 膵臓癌でした。

その先生の責任を持っていた教会は

昨年50周年を迎えましたがそのほとんどを

その先生ご夫妻家族がご苦労をされ”開拓”されました。

初めてお会いしたのは今から42年前

結婚式の司式を先生がされている時でした。

*私は22歳でした。

とても元気のある先生でした。

20年程前に2年間牧師としての学びの研修を共にし

そこで親しい交わりが与えられました。

いつも隣に座って声を掛けてくださり励ましの言葉を沢山いただきました。

その愛と優しさと労りの心を今も忘れることができません。

終了後も交わりは続き 私の教会の礼拝に説教のために来てくださったり

道南に住む先生の教会の近くの桜を見に出かけたり

教会の人たちとキャンプに行ったこともありました。

又先生が中山峠を越えて札幌に来られる時には

南区に住む私たちの家が休憩地となり

よく海産物や農産物を持って来てくださり一緒に食事をして楽しい時を持ちました。

良く共に祈り合ったことも忘れられません。

それは私たち夫婦にとっては大きな励ましの時となったのです。

先生は日高で誕生されましたが3歳の時に両親が離婚され

実弟と別れ18歳まで母子家庭で育ったとおっしゃっていました。

19歳の時すでに就職されていましたが

魂の回心を経験されその後聖書学院に入学されました。

特に子供たちへの働きに重荷を持たれ

保育所を開設し多くの幼子を愛し育みました。

大きなビジョンを持たれた先生で600坪の敷地に

ミニ体育館のある教会を20年前に建設されました。

朝早くから新聞配達をしたり農作業の手伝いをしたりして

本当に奥様と共にご苦労をされて教会を建て上げられました。

そんな先生から昨年夏 電話があり病状のことを知りました。

私たちは昨年秋 先生を見舞い教会の礼拝堂で跪き祈り

最後に熱く握手をして別れました。

そしてそれがこの地上で最後の時となってしまいました。

まだ一か月も経っていないので時々先生のことが頭に過ります。

奥様やご家族そして教会の人々には大きな悲しみだと察します。

先生の最も愛した聖書の言葉は

「主の山の上には備えがある」(創世記22:14)

(神様は備えてくださる)とお聞きしています。

これはアブラハムという人が

人生の中で最も大きな試練に会った時にした告白でした。

信じて歩んで人生を行くならば見えるところは大変でも

神様は必ず備え*解決の道を与えてくださる

必要なものは与えてくださるという意味だと思います。

もうこの地上で先生とお会いできないのはとても悲しいですが絶望ではありません。

聖書には天での再会の希望があると約束されているからです。