お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2018.05.07
最近話題になったニュースは
TOKIOの山口氏による犯罪とグループからの離脱です。
仲間から「彼はアルコール依存症だ」とも言われています。
それがどこまで真実かどうかはわかりませんが
確かにアルコールによって過去に様々な問題を起こしていたようです。
私は牧師になって30年近くなりますが様々な方と関わってきました。
その中でも「アルコール依存症」は本人は勿論
家族を巻き込む悲惨な病です。
A氏は20年間に20回入退院を繰り返しておられました。
やがて商売もできなくなり妻子とも別れ
その間自殺未遂を3度してしまいました。
一度は住んでいたアパートを全焼させてしまい刑務所に入所しました。
数年後出所しましたが札幌に向かう列車の中で最初にしたことが
ワンカップ〇〇を飲むことでした。
止めたくても止められないのです。
そんなA氏と最初に出会ったのが今から20数年前で
治療のための専門病院の独房のような所でした。
ご本人が望まれたのでその後彼を訪ね聖書の学びがスタートしました。
いっしょに賛美歌も独房で歌いました。
やがて退院され教会にも通い始められ洗礼も受けられました。
彼の内面が魂が変えられたのです。
その後3度程スリップ*再び飲酒すること。はありましたが
彼が召される日まで関わりを持たせていただきました。
丁度ライラックの季節に召されたので
ライラックを見ると笑顔のA氏のことが思い出されます。
聖書で酒が登場するのは最初の書の創世記です。
大洪水の後ノアはブドウを栽培し
そこからブドウ酒を作りやがて飲酒して酔っ払い
裸になり恥ずかしい姿を見せてしまいます。
家族も破綻してしまいます。
一方新約聖書ではイエスさまが結婚式に招待され
祝宴の席で水をブドウ酒に変える奇跡の記事が記されています。
当時殺菌剤としても治療薬としてもアルコールは用いられていました。
又教会の指導的な立場につく人の条件の一つは
「大酒飲みでないこと」とされています。
聖書は酒に対して奨励する言葉も無条件に禁止する言葉も出て来ません。
ようするに飲んだとしても酒に飲まれるなということです。
しかし現実自制心のない我々人間は
飲酒によって健康を害したり トラブルを起こしたり
事故を起こし他人に危害を与えてしまうことも事実です。
特に長年飲み続けると肝臓にダメージを与えます。
飲んだ本人は気持ちよく寝ている間も
”肝臓さん”は一晩中一生懸命黙々と解毒作業をしているのです。
*肝臓疾患は飲まない人の7.5倍だそうです。
私の父方の先祖には酒飲みが多かったらしく
「お前は大きくなったら酒飲みになるぞ~」と父に言われたものですが
その点は母方に似たようで酒は飲めない体質です。
すぐに顔が真っ赤になってしまいます。又自ら飲みたいと思わないのです。
お陰様で今のところ疲れ知らずで健康です。
山口氏は犯罪を犯し人生で大きな損失を経験しました。
悔い改めて依存症ならば立ち直り人生をもう一度やり直してほしいと思います。