PASTOR BLOG 牧師からのメッセージ

お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ

2018.08.21

愛は自分の利益を求めず

山口県周防大島町で行方不明となり

3日ぶりに発見保護された2歳の男の子が入院先の病院から退院しました。

本当に良かったですね!

今回全国的に注目されたのは大分在住の

職業 ”ボランティア” の尾畠 春夫さんです。

テレビなどでお顔を拝見された方も多いと思います。

65歳でお店をたたみその後ボランティア生涯を貫かれています。

現在は広島で災害被害の後片付けをされておられるとか。

その生き方 姿には頭が下がります。

今回も一切の顧みを拒否され自分の車で現地に駆けつけ自炊で救援にあたりました。

一体そのエネルギーはどこからくるのだろうか・・・

私はそれを知りたかったのですが。

テレビを観ていた時 住んでおられる家の居間に

大きなお母さんの遺影が飾られているのが印象的でした。

*お父さんの写真は見えませんでしたが・・・。

これはあくまで私の一方的な憶測ですが

さぞかし尾畠さんのお母さんが慈悲深い

愛の方ではなかったのではないでしょうか。

ファミリーチェーンという言葉がありますが

私たちは容姿も親に似るのですが”生き方”にも

親からの影響を受けやすいものです。

尾畠さんの大切にされている言葉は

「かけた情は水に流せ 受けた恩は石に刻め」

だそうです。

私たちはその逆の考え方生き方をしやすいものです。

「あんなに助けてあげたのに・・・」

「大変な時 面倒みてあげたのに・・・」と。

しかし自分自身にされたことは忘れやすいものです。

聖書に

「愛は自分の利益を求めず」という言葉があります。

人はことあるごとに算盤(そろばん)を弾くものです。

すなわちそのことをすると自分に利益となるか得か損かが行動原理となりやすいのです。

ましてや犠牲となることなどとんでもないことなのです。

いかがでしょうか。

母親が成人した子供に赤ちゃんの時に夜中に起こされ

授乳をした時の深夜勤務手当を請求することがあるでしょうか。

汚れたオムツを取り換えおしりを洗ったことの労賃を求めることがあるでしょうか。

本当の愛は与えるもの 時間と労力を喜んで差し出すものなんですね。

「与えることは受けるよりも幸いである」とイエスさまも言われました。

愛ほど語るに簡単なことはありません。

愛ほど実践するに困難なことはありません。

地球の裏側の見知らぬ人を「愛している」と言うことは誰でも言えますが

今一緒に暮らしている人を心から愛し仕えることは困難であることが現実です。

人間の持つ悲しい姿です。