お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2019.04.29
日曜日にハワイから11名のゲストが来られ
賛美礼拝の時を持ちました。
一人の韓国の牧師先生がメッセージをされましたが
その冒頭でイソップ物語の
「キツネとツル」を例話で話されいました。
イソップ物語は子供のための童話のように思われている方が多いですが
当時大人に対して語られたものです。
身近な生き物を通してわかりやすく
しかも短いストーリーであることが特徴です。
*ライオンなどよく登場することからおそらく
当時は欧州に生息していたと思われます。
イソップは奴隷であったと以前記しましたが
自由に口を利くことも許されない
家畜同様な身分でしたので自分の思いを
架空の物語として語ったのです。
今や世界中の言葉に翻訳されかのプラトンや
アリストテレスも好んで読んだと言われています。
我が国には1593年天草イエズス会の
宣教師を通して紹介されました。「伊曽保物語」です。
さて今日は「キツネとブドウ」を紹介します。
『ある森の中をお腹がすかしたキツネが歩いていました。
すると美味しそうなブドウがブドウ棚から沢山ぶら下がっていました。
キツネは何とかしてブドウを取ってやろうと思い
何度も何度もジャンプをして取ろうとしました。
でも手が届きません。
とうとうキツネは諦めて「あのブドウは酸っぱいのさ」
と独り言を言ってどこかへ行ってしまいました。
人間にもこんな風に自分の力(努力)が足りなくて
できないことを負け惜しみで胡麻化して生きている人がいます。」
いかがでしょうか。
実に人間の心理をうまく描写していますね。
私は牧師として実に沢山の人と出会います。
教会に何かを求めて来られます。
聖書も読んでみようと思われます。
でも残念ながらすぐに諦めてしまうのです・・・。
イエスは
「求めなさい
そうすれば与えられます。
探しなさい
そうすれば見出します。
たたきなさい
そうすれば開かれます。」
(マタイ7:7)
と言われました。
どうぞ変わらないものを求め続けていただけたら幸いです。
イソップ物語を読むとイソップの時代(BC6頃)も
今の時代も人間の本性は変わらないものだとつくづく思わされます。
イソップは奴隷の身分から解放された後
各地を歩いて社会風刺的なメッセージをしましたが
それに腹を立てた人物によって
崖から突き落とされ殺害されたと言われています。