お知らせやイベント、日々の出来事を綴った牧師によるブログ
2020.04.06
何もアドバイスをしないのが最善のアドバイスになるときがあります。
「女性独自の症状に苦しんでいる妻を
助ける方法は何かないですか」
という質問を受けることがあります。
私が駆け出しのカウンセラーであった頃に
学んだことをお話ししましょう。
ある女性が、例外なく四週間おきに電話か訪問をしてきたのです。
彼女は来るたびに気持ちが不安定でうつ傾向なのに
自分の問題が生理的なものであるとは考えていませんでした。
あまり心配するほどのものではないから
「二、三日の辛抱ですよ」と慰めたのですが
彼女はますます混乱しました。
最後に気がついたのは、彼女が私のところに来るのは
回答を得るためではなく、誰かに自分のつらさを
分かって欲しかったのだということです。
それから私は、ひたすら彼女を受け入れ
その症状に耳を傾けることだけに徹しました。
彼女は、ひとしきり泣きながら話をした後に
鼻をかんで
「気分がすっきりしたわ、あなたに話せなかったら
どうなっていたかわからないわ」
と言いました。
私がしたことと言えば、話を聞いただけです。
でも、それが良かったのです。
夫が妻にできる最大の貢献は、親身になって
彼女の話に耳を貸すだけ、ということがあります。
それが、どんなアドバイスにもまさる贈り物になるのです。
「家族のために①」ファミリーフォーラムより許可を得て
掲載
*ライラックチャペルでは毎月第二・四日曜日19時より
インターナショナル礼拝をしております。
www.lilacchapel.kyoukai.jp